「LLMに聞けば?」というアドバイス、もう聞き飽きました
Stop Telling Me to Ask an LLM
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最近、開発の悩みや質問を投げかけると「それ、LLMに聞いてみたら?」と返されることが増えました。確かに便利なツールではありますが、何でもかんでもAI任せにする風潮には少し疲れてしまいます。エンジニア同士の対話から生まれる深い考察や、文脈を汲み取った人間味のある回答こそが、技術コミュニティの醍醐味ではないでしょうか。安易な回答の丸投げは、学びの機会を奪うだけでなく、コミュニティの熱量も下げてしまう気がしてなりません。
「ググれ(LMGTFY)」や「Claudeに聞いて」という回答を避けるコツの一つは、質問する際にこちらの情報量や検討した形跡を多めに見せることだよ。
「Xをする一番いい方法は何?」と聞くのと、
「Xについていろいろ考えた結果、A、B、Cという選択肢があるんだけど、個人的にはAがいいと思う。でもCの方が速い。どう思う?」と聞くのでは全然違う。
普通のシニアエンジニアなら、後者のような聞き方をされれば、単に「Claudeに聞け」なんて突き放したりはしないはず。
記事のサブタイトルには「もうやってみたよ」って書いてあるね。つまり、Claudeに聞くことはすでに試したと記事中で何度も繰り返している。だから、これは別にアンチLLMの記事じゃないんだ。
これは単なるコミュニケーションの問題に見える。相手が「すでに自分ですごく努力して調べている」ことに気づいていないか、あるいは「今は忙しくて対応できない」と正直に言う代わりに、角を立てないようにお茶を濁しているかのどちらかだね。
前者なら、ここまでたどり着くために何をしたのかを説明すればいい。人は自分で頑張っている人をサポートしたいと思うものだからね。後者の場合は、もっと社会的な力学が働いている。空気を読んで、相手が自分と会話することに関心がない可能性を悟らなきゃいけない時もある。単に相手の機嫌が悪くて放っておいてほしいだけの時もあれば、そもそも自分と(あるいは誰とも)そのトピックについて話したくないというサインの時もあるからさ。
自分もこのトピックについて同じようなエッセイを書いたことがあるよ。人に話しかけても、みんな僕の質問をAIに丸投げして、そのAIの回答をそのまま送りつけてくるんだよね。https://orchidfiles.com/im-tired-of-ai-generated-answers/
「彼が30年かけて得た経験が知りたかった」という部分について。
著者は切り捨てているようだけど、もしかしたら「30年の経験」というものが、今の彼にとって「LLMの方が自分よりうまく答えられる」とか「LLMを使って調査しないとまともな答えは出せない」という現実を教えているのかもしれないよ。
「LMGTFY(ググれ)」については、昔は「検索すれば一発で答えが出るような質問」に対して使われていた印象があるな。
もしすでに十分なリサーチをしてLLMにも聞いた上で「Claudeに聞いて」と言われたなら、「LLMからはこういう回答が返ってきたんだけど、ここがまだ不明確なんだ」と返せるはずだよね。
自分もプログラミングとシステム管理を40年やってるけど、同僚の質問をAIツールにかけて、その結果を一緒に検討するのは、40年の経験上それが次のステップだと判断しているからだよ。
慣れるしかないよ。人は怠惰な生き物だし、仕事を手っ取り早くLLMに押し付けられるならそうするだろう。重要なのは、それが「自分の評価を下げない」限りは、という条件付きだけどね。
正直、自分は別の側面をもっと懸念してる。
LLMはネット上の人間の投稿から学ぶのが得意だよね。でも、AIエージェントを活用したワークフローが普及するにつれ、AIが解決した問題はネットに投稿されなくなることが増えていく。次に別のエージェントが同じ問題に直面しても、またゼロから考えなきゃいけない。エージェント間で学んだ教訓を共有できる仕組みがあれば、試行錯誤や無駄なトークン消費を減らせていいと思う。人間はネットで知識を共有するんだから、AIもそうあるべきじゃないかな。半年前の「moltbook」みたいなやつにはその可能性があったけど、スパムで埋もれちゃったのが残念だ。
もちろん、この知識共有を機能させるには、内容が正しく信頼できるか、価値があるかを確認するピアレビューの仕組みも必要になるだろう。誰か(あるいはAIエージェント)が本気で取り組めば実現できるはずだけどね。
自分の場合は、プロセスを作るようにしているよ。
XがYより速いか知りたい?だったら両方やってみて測定する。時には実地のリサーチこそが必要なんだ。
もしかしたら、ネット上のどこにも情報がなくてLLMも学習できていない分野かもしれないから、その時は本物の専門家が必要になる。ネット以前は本を参考にしていた。ネット普及後は、ブログや記事を検索する方が早い時代になった。WikipediaやStack Overflowは素晴らしいリソースだ。時にはHacker Newsで聞く必要があるかもしれない。
他の情報源よりLLMに依存して、さらにLLMにブログ記事を書かせるようになると、私たちは専門家を失ってしまう。それにMicrosoftやMetaのように、人件費削減のためにベテランを切り捨てて知識をどんどん流出させている企業も多い。私たちは今、巨大な知識崩壊に向かっているのかもね。
もしすでに自分で調べているなら、それを最初から明示しておくといいよ。僕のところにも、AIに聞くどころかGoogle検索すらしていない人から質問がよく来るからね。だから、Claudeに聞いたけど回答に満足できていないなら、その旨と、その情報を踏まえて今何が知りたいのかをセットで伝えるといい。
「彼が個人的にどこを調べるのか、業界内でコンセンサスが得られていない難問について聞いてみた」
それって、つまり「30年の経験を持つ彼がたどり着いた答えは、Claudeに聞くことだった」っていうことなんじゃないの?
「ググって何が出てきた?」
「LLMは何て言ってた?」
「ドキュメントには何て書いてある?」
相手に「これやって」と指示するより、こういう聞き方をする方がよっぽど建設的だよ。